「DX」という言葉が随分浸透してきたように思います。「これからはDXに対応出来た者が生き残る」のような煽り文句もよく目にします。ですが、実際にはどのようなものなのでしょうか。今回は、私なりに考えている「DX」の意義とその導入について述べてみたいと思います。
そもそもDXの定義とは?
DXは、言葉の定義としては「Digital transformation」の略で、そのままの意味としては「デジタル技術で行う変革」といったところです。非常に抽象的ですね。特定の技術や具体的なものを指すわけでもないですし、いまいちピンと来ないかもしれません。ですが、「変革」ということに関していえば、皆さんはこれまでにも経験されていると思います。意識してるかどうかはともかくとして、いつの時代でもどこの場所でも、大なり小なり「変革」は起こっています。
技術進化の歴史
商業の場においては、例えば日本の近代ではそろばんで計算したり手紙でやりとりしていたものが、現代に時間が進むにつれ、電卓や電話に置き換わっていきました。そしてそれが徐々に人々に受け入れられて新しいものが「当たり前」となっていきました。この新しいやり方の認知の普及こそが「変革」と言えます。そしてその流れはずっと続いてます。インターネット普及によって電子メールが受け入れられ、今では裁判の証拠物件とも認識されるようになっています。また、電子決済が信頼を得るようにもなりました。ある程度の年代以上の方々なら、「オフィスオートメーション」という言葉をご存知かもしれませんが、これもその一種と言えるでしょう。
つまりDXとは
以上の文脈から言えば、「デジタル技術で行う変革」とは、これまで連綿と繋がる技術の進歩そのものであるとも言えそうです。ですが、今敢えて「DX」と呼ぶには意味があると思います。昨今、デジタル技術で可能なことが加速度的に人々の間で認知されるようになってきました。仮想化技術や自動運転など、枚挙にいとまがないほどに、「こんなこともデジタル技術で出来るのか」というように思うようなことが溢れてきています。ということは、逆に言えば、発想次第で「誰も思い描いていなかったもの、または方法論がデジタル技術で創造出来る」ということになります。そしてこのような「変革」に慣れてきた現代の人々によって、「新しいもの、やり方」が自然と受け入れられるだけの土壌が出来上がってきました。つまり、程度の差はあれども、どんな人でもデジタル技術を駆使して「新しいものを創造して普及させる」ことが出来るのです。そう、従前のように「新しい技術の波」を受け入れるだけではなく、自ら「自分なりの技術や方法論をデジタル技術によって模索、構築していく」こと。これこそが「DX」の本質であると私は思っています。
出来るところからコツコツと
そうはいっても、やっぱりまだ抽象的ですし、どこから取り掛かってよいかわからないかもしれません。世の中には工場を仮想化したり、都市すらデジタル技術と融合させるような壮大なものもありますが、おいそれと手が出せるようなものではありません。ではどうすれば良いでしょうか。そんなときはやはり基本に立ち返って、自分の目の前にある課題を少しでも効率化出来ないかなと、そういったことからコツコツと積み重ねていくことが大事だと思います。まずは始めること、ですね。例えば紙の提出書類の電子化や自動化。最早定番とも言えるものかもしれませんが、これにしても、自社のやり方に合うサービスを選定し、かつ使い方を自分たちなりに模索して効率的な運用まで導いていくというのは、立派に「DX」だと思います。そうやってリテラシーを上げていくことで、自分たちの出来ることを認識して増やして広げていく、その流れが出来るようになれば良いのではないかと思います。
弊社製品Gluegent Flowは、わかりやすいワークフロー構築、柔軟な運用が可能となっています。従いまして、上記の「自分たちなりに模索して効率的な運用」ということに貢献できるものと自負しております。それによって、少しでも皆様のお役に立てることを願っておりますので、ご興味がありましたら是非ご連絡下さいませ。
(Fuji)