タブレットデバイスはその大きさからもノートPCとスマートフォンの間に位置するデバイスと認識しがちですが、各社によって思惑や位置づけが異なるように感じています。
従来のiPad、iPad miniは大きい画面のiPhoneという意味合いが強かったように感じますが、iPad ProはPCに匹敵するパワーを持ちつつ、iOSの軽快さはそのままに欲しいという利用ニーズに対しての回答だと感じています。
廉価版のSurface Goは利用ソフトが限られるWindows(Sモード)での稼働が初期設定ですが、こちらを解除することでフルスペックのWindwosとして利用できます。
軽くスマートなノートPCという位置づけでしょうか。
タブレットという意味ではPixel Slateがそれでしょうか。
Nexus時代ではAndroidを搭載していたため、Apple同様に大きな画面のAndroidという図式でしたが、Pixel Slateは一転してChrome OSを搭載してきました。
こちらはChromebookのタブレット化(商品名にあやかればスレート化でしょうか)という構図に見えます。
Chromebookは語弊がある表現を使えば、Webブラウザのみを使うノートPCというイメージでGoogleが市場に投入した低価格、高レスポンス、長時間稼働を実現した異色のデバイスでしたが、Pixel SlateにこのChrome OSを搭載してきた背景には、機能をWebブラウザに閉じることでGoogleが得意とするWebベースのサービスにユーザーを取り込んでしまおうという意思を感じます。
Appleはフル機能からカジュアル(果ては時計まで!)まで多様な利用シーンに合わせた商品をそろえることで、デバイスに関してAppleへの取り込みを狙い、また複数デバイスを連携させることでAppleのサービスへの依存度を高めていく戦略を感じます。
OSやハードウェアが一社提供されていることによるデザインコンセプトやUXの統一感、ユーザーをスペックで迷わせない製品ラインナップが人気の要因の一つでしょうね。
注目すべきはやはりOfficeアプリケーションの考え方でしょうか。
コンシューマー向けには永続利用が可能なOffice Home&Business 2016を同梱し、ビジネス向けにはOffice 365の1ヶ月利用版を同梱しています。
パートナー各社のPC販売に対して直接的な競合になり得るコンシューマーへのOfficeは売り切りビジネス。パートナー各社からの提供も可能な法人向けにはサブスクリプションビジネスへの推進を狙う戦略を感じます。
もちろん、パートナー各社とのエコシスムを維持しつつ、という思惑も見えてきます。
AppleもマイクロソフトもOfficeアプリケーションやその他のビジネスアプリケーションをタブレットで稼働させることを目的としていますが、GoogleはWebブラウザでなんでもできることこそが未来であるというメッセージを込めているように感じます。
確かにGoogleのG Suiteはブラウザだけが完結する強力なサービスであり、現代ではWebブラウザだけでも十分というユーザーも少なくありません。
昨今では働き方改革という言葉が流行語のように使われていますが、かつてはPCを使わなければどうにもならない時代でしたが、軽く、そしてパワフルなタブレットデバイスの登場は確実に現代の働き方やビジネスシーンでのデバイス選択に影響を与えてくると思います。
タブレットにもフルスペックが必要であればSurface、タブレットの軽快さに加え、パワーも必要ならiPad Pro、Webブラウザ以外使わない層にはPixel Slate。
今回は三社のタブレットデバイスに注目しましたが、その他にもいろいろなタブレットが出ていますし、狙いどころは様々。
現代では利用シーンにおいて最適なデバイスを選択できる時代に突入しています。
未来においてはこうしたデバイスの選択肢がより一層増えていくのか、はたまたどこかに集約されていくのか、注目していきたいと思います。
AppleのiPad Pro
Appleはその利用シーン、ライフスタイルに応じたいろいろなデバイスを提供していますが「iPhoneよりも広い画面を持ちつつPCほどパワーが必要ではないカジュアルな用途のためのiPad」に加え、「PCよりも軽くスタイリッシュなiPad Pro」を登場させてきました。従来のiPad、iPad miniは大きい画面のiPhoneという意味合いが強かったように感じますが、iPad ProはPCに匹敵するパワーを持ちつつ、iOSの軽快さはそのままに欲しいという利用ニーズに対しての回答だと感じています。
マイクロソフトのSurface Go
一方、マイクロソフトのSurfaceはフルスペックのWindowsを搭載して、まさにノートPCの代替という性質を持ちます。廉価版のSurface Goは利用ソフトが限られるWindows(Sモード)での稼働が初期設定ですが、こちらを解除することでフルスペックのWindwosとして利用できます。
軽くスマートなノートPCという位置づけでしょうか。
GoogleのPixel Slate
またGoogleではこれまでのNexusシリーズからPixelシリーズにブランド変換を図っています。タブレットという意味ではPixel Slateがそれでしょうか。
Nexus時代ではAndroidを搭載していたため、Apple同様に大きな画面のAndroidという図式でしたが、Pixel Slateは一転してChrome OSを搭載してきました。
こちらはChromebookのタブレット化(商品名にあやかればスレート化でしょうか)という構図に見えます。
Chromebookは語弊がある表現を使えば、Webブラウザのみを使うノートPCというイメージでGoogleが市場に投入した低価格、高レスポンス、長時間稼働を実現した異色のデバイスでしたが、Pixel SlateにこのChrome OSを搭載してきた背景には、機能をWebブラウザに閉じることでGoogleが得意とするWebベースのサービスにユーザーを取り込んでしまおうという意思を感じます。
Appleの思惑
こう見てくると、各社の思惑が微妙に透けて見えてきます。Appleはフル機能からカジュアル(果ては時計まで!)まで多様な利用シーンに合わせた商品をそろえることで、デバイスに関してAppleへの取り込みを狙い、また複数デバイスを連携させることでAppleのサービスへの依存度を高めていく戦略を感じます。
OSやハードウェアが一社提供されていることによるデザインコンセプトやUXの統一感、ユーザーをスペックで迷わせない製品ラインナップが人気の要因の一つでしょうね。
マイクロソフトの思惑
マイクロソフトは多くのパートナー企業がWindows PCを販売していることもあり、ある種の競合を意識してか、コンセプトをタブレットPCという部分に置いてビジネスデスクトップ等と市場の異なるところに配置している印象です。注目すべきはやはりOfficeアプリケーションの考え方でしょうか。
コンシューマー向けには永続利用が可能なOffice Home&Business 2016を同梱し、ビジネス向けにはOffice 365の1ヶ月利用版を同梱しています。
パートナー各社のPC販売に対して直接的な競合になり得るコンシューマーへのOfficeは売り切りビジネス。パートナー各社からの提供も可能な法人向けにはサブスクリプションビジネスへの推進を狙う戦略を感じます。
もちろん、パートナー各社とのエコシスムを維持しつつ、という思惑も見えてきます。
Googleの思惑
そうした視点においてはGoogleの戦略はやや斜め上でしょうか。AppleもマイクロソフトもOfficeアプリケーションやその他のビジネスアプリケーションをタブレットで稼働させることを目的としていますが、GoogleはWebブラウザでなんでもできることこそが未来であるというメッセージを込めているように感じます。
確かにGoogleのG Suiteはブラウザだけが完結する強力なサービスであり、現代ではWebブラウザだけでも十分というユーザーも少なくありません。
それぞれ特徴的なタブレットデバイス
10年前であればOfficeやビジネスアプリケーションが稼働しないというのははっきりとした弱点でしたが、現代では全員が全員PCで作業する必要がなくなりつつあります。昨今では働き方改革という言葉が流行語のように使われていますが、かつてはPCを使わなければどうにもならない時代でしたが、軽く、そしてパワフルなタブレットデバイスの登場は確実に現代の働き方やビジネスシーンでのデバイス選択に影響を与えてくると思います。
タブレットにもフルスペックが必要であればSurface、タブレットの軽快さに加え、パワーも必要ならiPad Pro、Webブラウザ以外使わない層にはPixel Slate。
今回は三社のタブレットデバイスに注目しましたが、その他にもいろいろなタブレットが出ていますし、狙いどころは様々。
現代では利用シーンにおいて最適なデバイスを選択できる時代に突入しています。
未来においてはこうしたデバイスの選択肢がより一層増えていくのか、はたまたどこかに集約されていくのか、注目していきたいと思います。