現在の内閣では、「働き方改革」を推進し、一億総活躍社会実現を目指しています。その是非は置いておくとして、組織として「働き方改革」を求められた時に、どうしたら良いのでしょうか。今回は、クラウドサービスというツールの視点から、考えてみたいと思います。これまでクラウドサービスを多くのお客様に提供し、自社でも広く使っている経験から、有効利用のコツをお伝えいたします。
「働き方改革」とは
そもそも「働き方改革」とは何でしょうか。詳細は、首相官邸のWebサイトに譲るとして、ここでは、「日本の労働制度と働き方にある課題」として挙げられている中から、以下の二点にフォーカスしてみます。
これらの課題には、クラウドサービスを有効に活用することで、対応できる部分が大きいと思われます。業界や業種によっては、その効果や活用できるシーンも千差万別ですが、一般的な捉え方でそのメリットを見てみます。
- 長時間労働
- 単線型の日本のキャリアパス
これらの課題には、クラウドサービスを有効に活用することで、対応できる部分が大きいと思われます。業界や業種によっては、その効果や活用できるシーンも千差万別ですが、一般的な捉え方でそのメリットを見てみます。
「長時間労働」
世界的にみて、日本の労働者の労働時間は長いようです。ノルマに比べて人手が足りないという場合や、業務効率を上げられず、生産性が低いために長く働かなければならないなど、それぞれの事情がありそうです。クラウドサービスがこの課題に有効なのは、どのような点でしょうか。
つまり、オンプレミスなシステムを持つということは、幅広い人材を集め、その人材のマンパワーで、システムを止めるまでメンテナンスし続ける必要があるということです。現場に合わせて柔軟に対応できるというメリットもありますが、複雑さが極限まで行くと、メンテナンスコストも多くなり、硬直してしまい、現場には新しい仕組みを提供することもできなくなります。それでも、メンテナンスは続きます。こうなると正に「負債」です。
地方に住みたい、趣味の時間を長く持ちたい、子育てのため一定期間休職したいなど、労働者には、多様な希望がありますが、これらを満たした上で働ける環境を会社が提供できていないことが多いようです。では、この課題に対して有効なクラウドサービスの特徴は何でしょうか。
クラウドだからこそ、高度なセキュリティを確保する必要があります。弊社では、特定の端末や、特定のIPアドレスからのアクセスのみ許すというような「アクセス制御」ができるサービス「Gluegent Gate」を提供しています。Gluegent Gateを使えば、「いつでも、どこでも」というクラウドの利便性を確保した上で、高度なセキュリティを確保することができます。
オンプレミスなシステムは負債かも
まず、オンプレミスな環境で、作り込まれた社内システムを運用している場合、これをクラウドに移行するだけで、運用コストを削減することが出来ます。オンプレミスな運用では、自社の都合に特化したシステムに、現場の都合に合わせて機能が追加されていきます。これは、現場にとっては一時的に効率化され、良いことに思われますが、会社全体で考えると、運用、メンテナンスしなければならない「負債」を抱えたと考えることもできます。現場に複雑な仕組みを提供するために、多くの裏方が仕事することになります。自社のサーバルームに機器を設置している時点で、場所を使いますし、ラックへの設置やケーブリング、ネットワーク構築、各種ハードウェアの保守、ソフトウェアの更新、各種レイヤでのセキュリティの確保など、考えることは、幅が広く、揃えるべき人材も多くなります。しかも、その環境を揃えた時点から、レガシー化し、見劣りするものになります。ここで、本当に欲しかったものは、単に計算リソースだけであったとしても、多くの予算を確保して動き始めた機器は、メンテナンスし続けなければならない場合もあるでしょう。かくして、数年前の時代遅れな機器が、アラートを上げないように、夜中まで仕事をすることになります。運用のための情報のメンテナンス
さらに、オンプレミスなシステムでは、そのシステム特有の運用に必要な情報やノウハウがあり、それらの多くは文書化されていないことも多いでしょう。情シス担当は、一人、あるいは少人数で、これらの人がマンパワーで回しているという話はよくお聞きします。そこで運用されているシステムも現役の担当者がその来歴もわからずに、保守が切れかけたサーバで騙し騙し動かしています。オンプレミスなシステムは、柔軟性は高いですが、メンテナンス性が低くなりがちです。文書化されていない、謎の仕様やタスクのために、休日に作業することになるわけです。つまり、オンプレミスなシステムを持つということは、幅広い人材を集め、その人材のマンパワーで、システムを止めるまでメンテナンスし続ける必要があるということです。現場に合わせて柔軟に対応できるというメリットもありますが、複雑さが極限まで行くと、メンテナンスコストも多くなり、硬直してしまい、現場には新しい仕組みを提供することもできなくなります。それでも、メンテナンスは続きます。こうなると正に「負債」です。
クラウドは負債になりにくい
では、クラウドサービスでは、どうでしょうか。まず、サーバを置く場所が要りません。ラックにサーバを入れたり、ケーブリングしたりしなくても、その日からCPUを使うことができます。データセンタでラッキングしてる時に特定のレールが無いとか、ネジが無いから作業が進まないというような事はありません。「ハードウェアを持たない」ということは、そのレイヤの人材を確保する必要がないということです。さらに、利用するクラウドサービスによっては、ネットワークの知識も要りません。弊社が提供するGluegentシリーズは、SaaSですのでこの形です。実際にビジネスで利用したい「機能」だけを提供する形式です。その場合には、揃える人材の幅も数を大きく削減できます。業務の効率化で、長時間労働を不要に
このように、クラウドサービスを効果的に利用することで、業務は効率化され、長時間働かなくてもよくなります。「働き方改革」を実現するために、必須な「ツール」と言えると思います。「単線型の日本のキャリアパス」
これは、現在の日本の会社でのキャリアパスが、労働者のライフステージに合わないことが多く、労働者側に負担を強いるという問題です。一本道の出世街道があり、それに沿うことが労働者に求められ、外れると出世できなかったり、仕事を失うということです。地方に住みたい、趣味の時間を長く持ちたい、子育てのため一定期間休職したいなど、労働者には、多様な希望がありますが、これらを満たした上で働ける環境を会社が提供できていないことが多いようです。では、この課題に対して有効なクラウドサービスの特徴は何でしょうか。
いつでも、どこでも。
クラウドサービスは、ネットワークの環境さえあれば、どこでも利用可能です。先に上げた「地方で働きたい」というような要望には最適と言えます。また、出社する必要すらないということは、自宅であっても、仕事ができるということです。子育ての合間に、短時間でも働くということが可能になります。もちろん、業種や仕事内容によっては、特定の場所に特定の時間に出向く必要があるものもあるため、全てがそうなるわけではありませんが、「いつでも、どこでも」という仕事環境が提供されていれば、かならず、有効に活用できる仕事があります。でも、セキュリティには要注意。
ただ、いつでも、どこでも、仕事ができるということは、重要な情報にアクセスできる場所がどこにでもあるということになります。セキュリティが十分でない場合には、ビジネスにとって重要な情報が漏れることも考えられます。たとえば、どこでも仕事ができるというわけで、漫画喫茶などの公衆環境に置かれたPCで作業することも可能になってしまいます。これでは、重要な情報は守れないと言えるでしょう。クラウドだからこそ、高度なセキュリティを確保する必要があります。弊社では、特定の端末や、特定のIPアドレスからのアクセスのみ許すというような「アクセス制御」ができるサービス「Gluegent Gate」を提供しています。Gluegent Gateを使えば、「いつでも、どこでも」というクラウドの利便性を確保した上で、高度なセキュリティを確保することができます。